ガラス系コーティングと従来型(油脂系)コーティング。
先日あるカーディーラーのセールスの方が私にこんなことを聞いてきました。
「 と言うガラスコーティングを施工した車なんですが、洗車機に入れても良いと言われたので何回か使用したら、傷が目立ち水滴の跡も取れなくなってしまった。コーティングがちゃんと掛かっていないのかな?」
最近ガラス系のコーティングというのが巷で認知されてきて、カーディーラーなどでもメニューに加わってきました。
しかしセールスの方もサービスの方も何がどう違うのか判っている人はほとんどいないのではないでしょうか。
また同業者の中にもあまり理解されていない業者も居ることも事実だと思います。
私もすべて理解している訳ではないし、すべてのコーティング剤を使った訳ではありませんので私の個人的見解としてお読みください。
従来型の油脂系コーティングは塗装を保護すると言うより、凸凹になった塗装面を油脂で埋め艶を出し、水を弾き綺麗に見える状態を作り出す。
成分が油脂のため、やがて酸化劣化して洗っても落ちない汚れとなる可能性が大。
短いサイクル(3ヶ月くらい)で上塗りしていればいつまでも綺麗に感じる。
ガラス系コーティングは塗装の表面を薄いガラス被膜で覆い塗装を汚れや傷から保護するもの。
酸化劣化しないので汚れが落ちやすい。
簡単でしょ。しかしこれからが大きな誤解の始まりなのです。
何も施工していない車は、洗車傷や水滴の輪ジミ、水アカなどが付いて取れなくなった時、除去するためには塗装と一緒に研磨除去しないと綺麗にならない。
従来型の油脂系コーティングが施工してある車は何も施工していない車とほぼ同じ。
ガラス系コーティングを施工してある車は、塗装面に達している傷を除き、洗車傷、汚れ、輪ジミなどガラスコーティングの被膜上についている物は、研磨除去すれば塗装は最小限のダメージで綺麗にできる。
塗装を保護できると言うこと。
ここの所が理解できていないとガラス系コーティングは傷や雨染みがつかないと思い込んで、このコーティング剤はだめだ、たいしたことはないと判断してしまい、「何のために高い料金払ったのよ!」と言うことになってしまいます。
ガラスコートを施工してあるのだから、洗車傷が付いても雨染みが取れなくなっても、1年くらい経って磨いてもらえば塗装を傷めずに元通りになると言うことが、ガラス系コーティングの最大の特徴なのだと思います。